口述日記 By DUPON

2008年11月16日 (日)

デュポンの手

Nec_0084

二ヶ月ぶりにデュポン公爵とお会いし、お手を拝借いたします。
あんこのエリザベスは取れました。
エリザベスをつけて以来、あんこは己が巨大化した錯覚に陥っており、マネキに対して態度がでかくなりました。

ところで…。
ライターや万年筆とデュポン氏を一緒にしないでください!
まったく無関係です!
そんな時代錯誤な彼ではございません。

ちなみにデュポン氏のカブのアクセルワイヤーはいつ切れても不思議はないそうです。
そんなデンジャラスなカブに乗って、2ヶ月ぶりに訪れたデュポン氏。

彼なくしてはこのブログも、件のアクセルワイヤー同様、いつこときれても不思議はないのであります。
デュポン様様、ハレルヤ!主と共に平安あれっ。

              ちさき花田のテレジア光子 拝

| | コメント (14) | トラックバック (0)

2008年9月14日 (日)

彼岸の雪洲翁にデュポンを紹介

浪人デュポンがカブでやって来た。
「カブだと20分スよ!」と言いながら、メットをとると、マリオネット顔の眉が上下する。
以前から「早川雪洲の墓に一度詣でたい」と言っていたデュポン。
今日は曇天だが、じゃあ行きませうと、花屋に寄る。
雪洲翁を詣でる時はなぜかカサブランカと、ハバナの葉巻、酒を供えるのが習慣になっている。
葉巻はないので今回は洋モクで済ませる。

若人のために簡単な雪洲講座を。
―――早川雪洲とは日本人初のハリウッドスター。サディスティックな東洋人役で無声映画時代、世界中の女性たちを魅了した。なにしろスクリーンの雪洲に会うために女性たちが念入りに化粧をしていったという伝説は有名。
(『セッシュウ(セッシュ)する』という映画用語がある。白人の相手役に比べて背が低かった彼を箱に乗せてバストアップで撮影したことから、画面上のものの高さを調整することを『セッシュウする』と表現するようになったらしい。)―――

小生、昔、偶然単館上映の『東京ジョー』という映画を観た。
(『カサブランカ』で当てたハンフリー・ボガートが、二匹目のどじょうを狙った映画で、バロン木村役にぜひ雪洲をということで、世界中に新聞広告を出し、出演を実現させた作品。)
雪洲氏は所詮無声映画の俳優。台詞はイマイチだろう、と高をくくっていたところ、小生、ある台詞の異様な音階に、氏の一筋縄ではいかない天才性を知る。
以来、雪洲氏を調べ、その偉大さに感服し、墓に詣でるようになりまいた。

デュポンが行きたいというのであれば、それは詣でぬわけにはいきませぬ。
デュポンに墓の掃除をさせ、花と線香を供えて、酒を酌み交わしていると、「あのぉ、私も参拝させていただいてよろしいでしょうか?」と、殊勝な声。

おそらく、その声の主も私と同じことを感じたに違いない。その顔からそれがすぐに見て取れた。
「貴方はなぜ雪洲の墓に!?ありがとう!貴方が彼の何にしびれたのか、そんなことはどうでもいい。ただ雪洲の中に見たかけがえのないものが貴方にそうさせている。いやっ、偉大な先人と話に来る者が自分以外にもいたとは!!」

聞くところによると、彼は俳優(劇団主宰。奥さまは某有名声優だった!)。海外に行く時などには必ず詣でるのだという。小生は何度も詣でているが、他者の詣でた痕跡に出会ったことはあるものの、詣でているところに出くわしたことはない。

ボキの年齢で早川雪洲に詣でることすら極めて珍しいはずだ。チミのような若人が訪れることには雪洲翁はおそらく、涙がちょちょぎれる想いに違いない。芸術芸能の未来を憂えつつも、故きを温ねて新しきを知らんとする志高き若者に幸あれ!と思っているんじゃねえの?

デュポンに、早川雪洲を知った日の興奮を語っていたちょうどその時、かの参拝者は訪れたのであった。
いやいや今日は佳い一日でした。寿っ。

花田光 拝

(今日の翁は、意外なお仲間の登場に大変ご機嫌です。そんな翁、50歳最初の日曜日なのでした。By DUPON)

| | コメント (31) | トラックバック (0)